book / STUDY MAGAZINE VOLUME 10

¥7,700

ニューヨークを拠点に活動するフランス人編集者、作家、スタイリストのクリストファー・ニケ(Christopher Niquet)によるファッション&カルチャー誌。毎号一人のアーティスト、写真家、タレント、作家の意見や作品に焦点を当て紹介する。クリストファー・ニケは、これまでにカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)やクリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)、アンナ・モリナーリ(Anna Molinari)をはじめとしたデザイナーの舞台裏で働き、『ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)』誌の寄稿ライター、『エル・フランス(ELLE France)』誌のエディター、『セルフ・サービス(Self Service)』誌のスタイリストを務めた経験を持つ。

アートディレクションは「Rupert Smyth Studio」が手がける。ファッション、アート、本を愛する人たちのコレクターズアイテムとして毎号異なるデザインで企画されている。

第10号は、「美」を遠い理想や抽象的な概念としてではなく、形あるもの、つまり世に出る前に細心の注意を払って創り出されたものとして捉えようとしている。

この視点を深く探るべく、ドイツ人フォトグラファーのヴァレリア・ハークロッツ(Valeria Herklotz)は数日間を費やし、「資生堂」の日本工場の内部に入り、その様子に没頭した。そして、最も物質的な形での美が生産されるまさにその場所を記録したのである。

このプロジェクトは、広告キャンペーンで見られるような磨き上げられた最終的なアウトプットとしての美しさだけに焦点を当てるのではなく、「美」の生まれる源である工場に目を向けている。工場では、材料や素材が、魅力というものに対する我々の認識や自己表現を形作る製品へと姿を変えていく。この物語の中核を成すのは、美をマーケティングするための艶やかなイメージと、工業生産の現実との間に生じるはっきりとしたコントラストである。リップスティック、ファンデーション、その他数え切れないほどの多くの化粧品は、単なる欲望の対象として在るのではない。それは製造された商品であり、細部にまで注意を払って組み立てられ、パッケージングされている。このことは、根本にある疑問点を生む。我々は、こういった物体にどのような価値を与えているのか?そして、その起源は我々が抱いているこの物体に対する認識にどのような影響を与えるのだろうか?

ハークロッツが写し出すイメージ群は、単なる記録を超越し、作り出されつつある「美」の驚くほど抽象的な肖像を我々に見せる。そのレンズを通し、製造ラインにおける機械的な正確さ、物を生み出す手、生のままの材料が持つ質感が、芸術的な構図となり、製造過程に予想もしていなかった詩的な側面を浮かび上がらせる。

完成品から創る行為そのものへと視点を移すことで、この作品群は、美の本質というものを我々に改めて考えさせる。それは幻想ではなく、構築され形作られ、最終的に現実のものとなる存在としての「美」なのである。

あわせて別冊では、スタイリストであるアカリ・エンドー=ゴート(Akari Endo-Gaut)がスタイリングを手がけ、アーティストであるロー・エスリッジ(Roe Ethridge)がルル・スターバック(Lulu Starbuck)を撮影する。プロのヘア・スタイリストやメイクアップ・アーティストを入れず、マンハッタンの私立女子校「ブレアリー校(Brearley high school)」に通うルルの最も純粋な姿を写し出している。本作品は、彼女にとって初めてのモデルの経験となる。

コントリビューター:アカリ・エンドー=ゴート、ロー・エスリッジ、ヴァレリア・ハークロッツ、ソフィア・ネビオロ(Sofia Nebiolo)

※ 本書は製作プロセス、紙の性質上、カバーの角部分に軽度のダメージがある可能性がございます。予めご了承ください。

ISBN
-
サイズ(採寸)
210 x 297 mm
カラー
color / black and white
製品仕様
112P / softcover / 2025

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